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Ars Manus

2024

オーガンジー、導線、LED、刺繍針、刺繍枠

刺繍、編み物、裁縫といった手仕事には、リズムが宿る。
これらの手仕事には、手の動作の反復が含まれる。
自分の意思で手を動かしている感覚と、素材や道具に手を動かされる感覚。
互いが往還の末に混ざり合い、次第にエネルギーの緩急を生み出す。
そこには、人間の身体のもつ生き生きとしたリズムが顕れる。

このような手仕事のプロセスに着目したとき、刺繍の縫い目は、布というメディアに手のリズムを写し取ったものだと捉えることができる。

本作では、導線を用いてオーガンジーに刺繍を施した。
導線は刺繍針、LEDと繋がり、一つの電子回路を構成している。
直線のステッチがひと針、ふた針と連なることで伸びていく様を、通電という現象を通して表現した。

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