2021 オーガンジー、アクリル絵具
Menuet(メヌエット)はバロック時代の宮廷で踊られていた舞踏で、宮廷文化が廃れた後も舞曲の様式の一種として定着し、多くの音楽家に作曲された。現代では踊られる機会より演奏される機会のほうが多いメヌエットだが、そのリズムは身体の動きと切り離せない。
本作品では実際にメヌエットを踊り足型を粘土で取った後、窪みにスポンジや筆を押し当てることで布にステップを写し取っている。伝統的な西洋音楽の記譜法では記せないステップ間の重心移動や拍の持つ重さを記すことを試みた。